水島広子衆議院議員(禁煙推進議員連盟メンバー)
国のタバコ対策を質す!

2002年5月17日議事録

2002年6月7日議事録

2002年5月17日衆議院厚生労働委員会議事録よりタバコ関連部分のみ抜粋。
※:原本「たばこ」という表記を「タバコ」に改めさせて頂きました。

尚、抜粋していない原文の議事録をお読みになりたい方は衆議院のWebサイトをご覧下さい。

○森委員長 次に、水島広子君。 
○水島委員 民主党の水島広子でございます。 
 四月十九日にも私は衆議院本会議で申し上げましたけれども、このたびの政府の健康保険法改正案には大変な憤りを感じております。政府・与党は、医療の抜本的な制度改革を先送りにし、必要な改革を全くしないままに、今回の健保法改正案のように患者負担増だけを求めたり、良心的な医療者を追い詰めるような小手先の財政対策ばかりを行ってきたというのは、既に周知の事実でございます。 
 何といっても、私が最も強い憤りを感じるのは、小泉首相の公約違反でございます。 
 被用者の自己負担が一割から二割に引き上げられた当時の厚生大臣であった小泉首相は、一九九八年六月の委員会で次のように答弁しておられます。「そこで問題は、どのように総合的に抜本的に制度改革をしていくか、また医療皆保険制度をどのように安定的に今後とも維持、発展させていくか、そして良質な医療を提供していくか、このような問題につきましてはほぼ議論が出尽くしていると思います。 できるだけ早く結論をまとめまして、平成十二年度実施に向けて全力を投球していきたいと思います。」このように、堂々と、きっぱりと明言されているのです。 ---------- 途中省略 ---------------

○水島委員 今の教育の問題については、非常に重要なテーマですので、今後も取り上げさせていただきたいと思います。 
 また、健康保険法関連でお伺いしたいことがほかにもたくさんございますけれども、時間の関係で次に回させていただくことにいたしまして、最後に、健康増進法案に関連いたしまして、一つ質問をさせていただきたいと思います。 
 健康増進法案そのものについては、その成り立ちや思想、効果等について私自身多々の疑問を持っておりますけれども、その中でも唯一評価できる点は、タバコの問題でございます。今回、健康増進法案で受動喫煙の防止が初めて法律上位置づけられたのは、遅きに失したとはいえ、大変意義深いことであると思っております。 
 ところが、その内容を見ますと、多数の者が利用する施設を管理する者の受動喫煙防止が努力義務にとどまっているわけでございます。諸外国の法制度を見ましても、公共の場での分煙は努力義務ではなくて義務とすることが必要なのではないかと思いますけれども、大臣いかがでしょうか。 
○坂口国務大臣 喫煙の問題につきまして、初めてそこで法律上取り上げさせていただいたわけでございますが、この喫煙の問題というのは、人によりましてさまざまな意見が実はございまして、だからこの委員会の中でお決めいただきましてもいろいろ御意見が出るんだろうというふうに思いますけれども、各立場立場によりまして本当にたくさんの意見が出て、我々が思っておりますように一律にこれをやっていくということがなかなか難しいというのが率直なところでございます。 
 しかし、そういうことを言っておりましては進んでいきませんから、ここで努力義務ではございますけれどもまず取り上げさせていただきました。そして、ここをもう少し私たちも積極的に進めていきたいというふうに思っています。我々がいろいろ調査をいたしました喫煙に関しますことにつきましても、できるだけ情報公開をしていきたいというふうに思っておるところです。 
 先日も、日本の中で、非常にタールが少ないとかいろいろの数値が出ておりましたけれども、いろいろの検査方法によってはそれが二倍にも五倍にもなっているというような数字を先日出させていただきましたけれども、これすらなかなか発表することに対する抵抗というのがございまして、厚生労働省もかなり苦労をしながら、しかし決断をしたということでございます。 
 こうしたことは、これからも勇気を持って取り組んでいきたいと思いますし、喫煙問題につきましては、私たちもさらに進めていきたいと思っているところでございます。 
○水島委員 大臣の御苦労もとてもよく理解できるところがございますけれども、やはりこれだけ喫煙あるいは受動喫煙による害についてのデータがたくさん出てきているわけでございますので、これは勇気を持って進めていくのが厚生労働大臣としての本当に大きなお仕事になるのではないかと思っておりますので、ぜひ、五年後の見直しというものがこの健康増進法案の中に入っておりますけれども、そのときには当然義務化することも視野に入れていらっしゃると思いますけれども、この点について一言だけ御答弁いただけますでしょうか。 
○坂口国務大臣 努力をいたします。 
○水島委員 また、この法案の規定について少しお伺いしたいと思いますけれども、受動喫煙の防止対象となる施設は、「学校、体育館、病院、劇場、観覧場、集会場、展示場、百貨店、事務所、官公庁施設、飲食店その他の多数の者が利用する施設」となっておりまして、ここに交通機関というものが書かれていないんですけれども、交通機関も含まれますでしょうか。 
○下田政府参考人 健康増進法案の二十五条に規定しております受動喫煙防止に関する努力義務規定の中に、「多数の者が利用する施設」というのがございますけれども、その範囲のお尋ねだと考えております。 
 この範囲につきましては、受動喫煙の防止を通じた健康の増進という本規定の趣旨を考えてまいりますと、社会通念上「多数の者が利用する施設」に該当するものであれば、広くこれに含まれると考えております。 
 したがいまして、タクシーを含む公共交通機関も、本規定に基づいて受動喫煙を防止するために必要な措置に取り組むよう努めなければならないというふうに解しておるところでございます。 
○水島委員 今のタクシーなんですけれども、含まれるのは当然だと思いますが、具体的にはどのような対応になるんでしょうか。 
○下田政府参考人 タクシーにつきましては、現行におきましても道路運送法におきまして、乗客がいる場合の乗務員による車内での喫煙禁止が規定されておる、また、事業者が禁煙車両とした車内におきましては乗客に対して禁煙の要請ができるというふうな定めがあるところでございます。 
 こういった現状もございますけれども、さらに適切な受動喫煙対策がとられますよう、関係省庁と連携しながら、関係業界と相談をし、協力を得ながら実施をしていきたいというふうに考えておるところでございます。 
○水島委員 ちなみに、この「多数の者が利用する施設」には国会も含まれるんでしょうか。 
○下田政府参考人 含まれるものと考えております。 
○水島委員 そうしますと、私も入っております禁煙議連では、国会内の禁煙、分煙を目標の一つに掲げているわけでございますけれども、今回のこの法案が成立いたしますと、この禁煙議連の目標は一つ達成されたというふうに考えてよろしいんでしょうか。 
○下田政府参考人 受動喫煙につきましてはあくまでも努力義務規定ということでございますけれども、タバコを吸わない方、吸う方、それぞれおられるわけでございますが、お互いに迷惑のかからないような形での分煙対策をそれぞれの施設ごとに実情に応じて実施していくべきものというふうに考えております。 
○水島委員 ぜひこれは、私は立法府が率先して範を示すべきものではないかと思っておりますので、国会内での議論も議員の皆様に率先してやっていただければとお願いを申し上げたいと思います。 
 また、ここで書かれております「学校」なんですけれども、これは学校という建物だけを意味するのでしょうか、それとも機能を意味するのでしょうか。修学旅行や移動教室など、学校に関連する活動についても含まれるものなのでしょうか。 
○下田政府参考人 厳密に考えておりますのは、学校の施設の中ということで考えておりますが、学校教育の一環として当然その活動をおやりになるわけでありますから、そういった教育上の観点から種々の御配慮がなされるべきもの、このように考えておるところでございます。 
○水島委員 健康増進法案は、受動喫煙の防止義務が、努力義務とはいえ初めて法律上位置づけられるものでございまして、受動喫煙の害を初めて政府が公的に認めたものであるとも言えると思います。そして、これを機に、さまざまな環境について見直す必要があると思います。 
 本日は時間がありませんので、一つだけお伺いして終わりにしたいと思いますけれども、例えば労働安全衛生法に基づいて出されている指針では、必要に応じ作業場内における喫煙場所を指定する等の喫煙対策を講ずることとなっておりますが、必要性の判断をだれがするかということを考えましても、この規定は実際には何も定めていないとも言えるものだと思います。労働者は一日の大半を職場で過ごしているわけですから、職場における分煙は本当に重要なものだと思います。 
 健康増進法の制定を機に、改めて労働環境について取り組まれる予定はございますでしょうか。受動喫煙に特定した通知を出したり、特別な義務を事業主に課したりするような予定があるかどうか、具体的にお答えいただきたいと思います。 
○日比政府参考人 職場における受動喫煙の問題でございますが、かねて、職場における健康問題ということもございまして、一定のガイドライン等は今委員御指摘のように出しておるところでございます。今般、健康増進法案ということ、こういう機会でございますので、この成立を見ましたら、私ども、さらに対策を強化しなければならぬと思っております。 
 今、具体的にということでございますが、これは精神論だけというわけにまいりませんで、現実に、分煙の手法につきましてどういうことが効果的なのかなどについても、実は今検討会ということで一部やっておりまして、そういうことの成果も見つつ、具体的な内容については今後考えさせていただきたい。いずれにいたしましても、これを機会にやはりやっていくべきものであろうと思っております。 
○水島委員 タバコについてはまた今後の委員会でさらに質問させていただきたいことがございますけれども、最後に大臣にお伺いしたいと思います。 
 冒頭に大臣は、このタバコの問題は本当に難しいとおっしゃいました。ただ、今回この健康増進法案の目的を達成するためには、厚生労働省が各省庁を束ねられるようでなければ、内容が骨抜きになってしまうと思っております。今までのタバコの議論を見てまいりますと、今回一歩踏み出そうとされているのは大いに評価できるんですけれども、どうも、そんなことが本当に厚生労働省にできるのかということには大いに疑問を持っているところでございます。縦割り行政の中で他の省庁を束ねられないのであれば、例えば内閣府に健康増進本部を置いて、環境政策も含めて根本から健康問題を考えるなど、法律の組み立てを変えなければならないのではないかと思っております。 
 タバコ対策において大臣がリーダーシップを発揮できるかどうかが健康増進法案の成否を占うことにもつながると思いますけれども、最後に大臣の決意表明をお聞かせいただきまして、質問を終わらせていただきたいと思います。 
○坂口国務大臣 タバコに関します問題といたしましては、喫煙に対します問題のほかに、タバコを生産する生産者の問題でありますとか、税制の問題でありますとか、さまざまな問題がございまして、そうした問題も込みになっていろいろ意見というものが複雑になっているというふうに思います。 
 しかし、単に健康上の問題ということだけに絞り込んでいえば、これは厚生労働省が積極的に働きかけをしなければならないわけでございますので。そして、これはもう科学的なデータとしましても、タバコの与える害というものは明確になっているわけでありますから、明確になっております以上、ここは厚生労働省が中心になりましてしっかりと対応しなければならないというふうに決意をしているところでございます。 
○水島委員 ありがとうございました。 

-----------2002年5月17日厚生労働委員会議事録抜粋ここまで-----------


2002年6月7日衆議院厚生労働委員会議事録よりタバコ関連部分のみ抜粋。
○森委員長 次に、水島広子君。 
○水島委員 民主党の水島広子でございます。 
 まだまだ医療制度に関してはお伺いしたいことがたくさんございますので、前回聞き残したことも含めまして、本日もまた大臣に質問をさせていただきたいと思います。 
------------ 途中省略 ---------------

○水島委員 今の御答弁でもまだ納得できないんですけれども、本当にいよいよ残りの時間が少なくなってしまいましたので、このようなことについては、もう少しこちらも問題意識として持ちまして、また改めて質問をさせていただくかもしれませんが、本日は最後にタバコについてまたお伺いをしたいと思います。 
 今回の健康増進法案にも関することでございますけれども、タバコについては、未成年が買える場所に自動販売機を設置するべきではないという意見が以前よりございます。健康増進法案を機にきちんとするべきではないかという声が高まっておりますけれども、これについてはそうしていただけるんでしょうか。 
○宮路副大臣 私の方からお答えさせていただきます。 
 私どもの研究班で調査をやったところによりましても、高校三年の男子生徒について行った調査でありますが、タバコを吸ったことのある高校生、高校三年生の男子でありますけれども、その四分の三ぐらいが自動販売機でタバコを入手しておられる、そういう調査結果も出ておるわけであります。したがって、自動販売機の取り扱いが未成年者の喫煙に大きな影響力を持っているということは、その点からも否定できないんじゃないかな、こう思っております。 
 そこで、先般、財務省それから警察庁と共同で、タバコ販売業界に対しまして、店舗に併設されていない場所など、タバコ販売者において十分な管理監督が期しがたい、そういった自動販売機の設置場所の変更につきまして、ことしの二月でありますが、タバコ販売業者等に要請をさせていただいておるところでありまして、今後とも、健康づくりを進めていく上でこの問題は大切な課題であると受けとめておりますので、一層意を用いて取り組んでまいりたいと思っております。 
○水島委員 また、現在、二〇〇三年のタバコ枠組み条約の採択に向けた取り組みが行われているわけですけれども、二〇〇〇年十一月の青少年問題特別委員会で私が質問しましたときには、議論している最中とのことでほとんどお答えいただけませんでした。 
 条約の具体的な内容としては、タバコ税の引き上げ、若年者に対する販売禁止、受動喫煙からの保護、タバコの広告規制及び警告表示等が政府間交渉で検討されるということになっておりますけれども、これらのそれぞれの点について日本政府はどのような意見表明をしてきたのか、また、どのような姿勢で臨んできているのかということを簡単にお答えいただきたいと思います。 
○下田政府参考人 ただいまお尋ねのタバコ対策枠組み条約の進捗状況でございます。来年の五月の採択に向けまして、現在、政府間交渉を行っておりまして、第四回開催をいたしております。 
 タバコ対策枠組み条約の内容につきましては非常に多岐にわたっておりまして、各省にまたがるという観点から、厚生労働省が政府全体を代表してお答えする立場にはございませんけれども、これまで交渉会合において述べてきた主な意見を今御紹介申し上げますと、まず第一に、租税措置につきましては、租税政策に関する各国の裁量権は確保すべきであろう。第二点としまして、自動販売機につきましては、未成年者の喫煙を防止するためにどのような措置を講ずるべきか。第三点といたしまして、受動喫煙の防止については、簡潔明瞭で理解しやすいものとするべきではないか。第四点といたしまして、表示規制につきましては、喫煙と健康リスクについて情報提供することは極めて重要であるけれども、そのやり方は各国が判断すべきではないか。第五点は、広告規制でございますけれども、未成年者へのアピールをいかに防止すべきか。そういった観点から、日本政府として意見を述べておるところでございます。 
○水島委員 まだ伺いたいことがあったんですけれども、時間になりましたので終わらせていただきますけれども、タバコを吸うことによって喫煙者本人にかかる余分な医療費は、九九年度で年間約一兆二千九百三十六億円に上るという試算が、国立保健医療科学院と医療経済研究機構によってまとめられたということが五月二十四日に報道されております。そのうち、がんが三千九百五十九億円と三割を占めているということですけれども、この金額には受動喫煙による超過医療費は含まれていないので、実際にはもっと多いことになります。本人にかかる超過医療費だけでも医療費全体の約三十分の一であり、医療財政の厳しさだけから考えても、やはりタバコの問題は避けてはいけないと思います。 
 このデータを踏まえまして、最後に一言だけ、大臣の決意表明をまたお聞かせいただいて、終わらせていただきたいと思います。 
○坂口国務大臣 タバコの問題につきましては、特に若い世代の皆さん方の喫煙が非常にふえているということで、大変心配をいたしております。これは、やはり数値目標を立てまして、そして早くタバコからすべての人が解放されるようにしていかないといけないと思っている次第でございます。 
○水島委員 ありがとうございました。