タバコ規制枠組み条約合意

「人々と国の健康へ、大きな一歩前進」…グロ ハーレム ブランッツランド 博士

200331日 ジュネーブ

WHO (世界保健機構) の171加盟国がタバコの供給と消費を規制するための草分け的な公衆衛生条約を採択へ向けて世界保健会議に送付することに合意した。タバコ規制枠組み条約 (FCTC) の本文はタバコの税制、喫煙防止と治療、密貿易、広告、スポンサーと拡販活動、製品の規制を網羅している。

議論は四年間の取り組みの最終ラウンドで217日にはじまり、国際的なタバコ規制条約を策定するためのものである。合意は世界中のタバコ関連の死や疾病を減らすための世界戦略の一部である。

「我々が合意に至ったこの会議は世界の公衆衛生の歴史のなかで真の一里塚である」 とWHO事務総長グロ ハーレム ブランッツランド 博士は語った。「更に付け加えれば、これはグローバル化した世界の協調体制としても一里塚である。このことは国々が協調して組織的に動き現在そして未来世代の命を守り、この世をより良くより健康な場所にするための責任を分かち合うことを意味する。私はこれから何世代にも渡りタバコが健康に与える影響を減じる効果的な条約を起草した参加国家の勇気とビジョンにお祝いを申し上げる。」

「タバコは世界中の全ての国で人を殺し、ここにいるほとんどの皆さんもタバコで死んだ人を知っていると思う」 彼女は付け加えた。 「私たちが分かち合った約束に続く行動により、何百万という人々の命が救われる。この条約は効果的で強力な会議を締めくくるために懸命に働いた大勢の人の決意とインスピレーションに則っている。」

最終草稿は採択のため5月の世界保健会議に提出される。採択されるとタバコ規制枠組み条約(FCTC)は加盟国の批准を待つことになる。この条約は40カ国が批准した後、直ぐに効力を持つ。

草稿は参加調印国が包括的なタバコ規制計画を策定し、国、地域、地方レベルの戦略を実施することを求めている。条約の序文では公衆衛生を守る必要性、タバコ製品のユニークな性質とタバコを生産している会社が引き起こしている害悪を明確に認めている。

最終草稿の主要な部分は以下の通り:

税金

草稿は課税と価格設定の方法はタバコ消費量を減らす、特に若者の、ための重要な方法であると公式に認め、加盟国がタバコ製品の課税と価格を決める際には公衆衛生上の目的を考慮するよう求めている。

ラベル

草稿は少なくとも30%…望むらくは50%かそれ以上…のタバコの箱表示部面積に文章か絵や写真あるいは両方の手段で明確な健康警告を表示することを定めている。包装とラベルへの要件は更に、その製品が他の製品よりも害が少ないという嘘の印象を与えるような誤解を招く言葉を禁止している。これは「ライト」、「マイルド」とか「低タール」という単語を使うことも含むかもしれない。

広告、宣伝

全ての国が包括的な広告宣伝はタバコ消費削減に重要な影響を持つと合意したが、いくつかの国では憲法の制約がある、例えば宣伝広告の自由発言の規定である、これにより全てのメディアでの全面的な禁止は許されない。最終原稿では、参加各国は条約発効後5年以内に包括的な宣伝広告の禁止をする方向への動きを求めている。原稿は包括的な禁止ができない国のためにその国の法律の範囲内で宣伝、拡販、スポンサーになることを規制することを求めている。

草稿は条約参加国に国境を越えた宣伝活動をより詳細に律する議定書の可能性を検討するように求めている。衛星放送やインターネットでの広告を規制、侵入防止のための技術的な側面も含みうる。

タバコ会社の責任

会議の参加国はタバコ使用にかかわるコストをタバコ会社の責任とする立法措置を求めるよう奨励されている。

財政

参加国はそれぞれの国のタバコ規制プログラムへの財政的な支援を施すように求められている。それに加えて現在ある開発資金をタバコ規正に使用するよう奨励している。多くの国や開発局では既にタバコ規制を開発援助の優先項目と確約している。

草稿は人々が禁煙し、喫煙を始めないための教育を施し、未成年者へのタバコ販売を禁止し、公衆が受動喫煙の煙にさらされないようにするための処置プログラムを推進するように求めている。

条約の構成要素はWHOと世界銀行の地球規模でタバコ消費を削減する包括的計画という方針を反映している。世界保健会議では1970年以来既にタバコ消費の削減のために20ほどの決議があるが、今回の条約との違いは一度発効すればこれらの義務は参加国にとって法的に拘束力があるということである。

翻訳:西田季彦

※:この文書はWHOより日本語翻訳に関する許諾を得ております。
原文はこちら

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