2005.6.24

 日本弁護士連合会  
 会長 梶谷 剛 殿


                             タバコ問題ペンくらぶ 
                             代表 氷 鉋 健一郎 


弁護士会館内飲食店の受動喫煙防止対策等について(質問)


前略 当くらぶは、主として新聞・雑誌にタバコ問題をテーマとする投書を掲載してもらうことを通じて世論喚起を図り、わが国のタバコ問題の解決を目指す団体です。会員には一般市民だけでなく、医師・歯科医師、看護士等医療関係者や教師などの専門家も多く、手弁当でタバコの害について講演をしたり、禁煙相談・サポート活動に参加している者もいます。
 さて、先般、東京高等裁判所でいわゆる「たばこ病訴訟」の控訴審判決があり、私たち支援者グループは法廷で傍聴した後に、弁護士会館5階会議室で今後の対応を協議しました。そのあと、支援者の一部(私も含めて6名)は地下の食堂で食事をすることになりました。まだ夕食には若干早かったためか、店内の客は私たちだけでしたが、まもなく二人組の客が入り、その中の一人が喫煙を始めました。一本、二本と吸い続けるその人をチラッと見ると、胸には弁護士バッジがついていました。
 私たちのなかには、肺気腫と診断されたばかりの者や軽い喘息体質の者もいます。何とか喫煙をやめてもらえないものか、弁護士の方にお願いすべきかどうか、小声で話し合いましたが、結局、その場の空気が険悪になりかねないということであきらめ、受動喫煙を強いられつつ食事を続けました。
 ご案内の通り、平成15年5月には健康増進法が施行されましたが、その第25条では施設管理者に対して受動喫煙防止義務を課しています。また、公衆衛生分野では初の多国間条約「たばこ規制枠組み条約」をわが国も批准、今年2月末には条約が発効しました。こうした流れの中、各地の自治体や企業における禁煙・分煙対策もこのところ、一段と加速化しています。こうした客観情勢であるにもかかわらず、会館食堂内における喫煙を容認する姿勢は、まことに理解に苦しみます。
 つきましては、以下の点について質問させていただきますので、文書ですみやかにご回答くださるようお願い申し上げます。なお、この質問とご回答は公開とさせていただくことを申し添えます。

                                                                                 草 草

  1. 私たちは、受動喫煙を強いる行為は「人権侵害」と考えています。貴連合会は、当該弁護士のように、他人にたばこの煙を吸わせても、その煙は「受忍限度内」との お考えなのでしょうか。

  2. 健康増進法が施行され、施設管理者には受動喫煙防止の努力義務が課されました。
    貴連合会は直接の当事者ではないにしても、法の趣旨をテナントに伝えるだけでなく説得して受動喫煙防止を図り、あるいは、入居の条件として「受動喫煙」防止を打ち出す必要があるのではないでしょうか。ちなみに、日本医師会の会館内は全館禁煙の措置がとられ、各地の医師会館のほとんどがこれに倣っています。

  3. 弁護士は職業上からも高い倫理観が求められています。したがって弁護士は、危険で人の迷惑になる歩行喫煙をしたり、一般人と同じ感覚で飲食店などで喫煙し、受動喫煙被害の拡大に加担することは、今日率先自粛すべきと思われます。個人の問題として放置するのではなく、組織的に解決を図るべきではないでしょうか。

  4. 医師は国民の命と健康を守るという立場から、多くの医学会が禁煙宣言を発し、医師の禁煙を推進しています。弁護士も、法律の専門家として、国民の命と健康を守るという面がありますが、喫煙をしながら国民の命と健康を論じるのでは説得力を欠きます。弁護士の禁煙を推進するお考えはありませんか。
                                               

以 上

     HOME(Anti-Smoke SiteのTOP)